Vol.6
三ツ谷 想
-What I See-
Concept
ある日母親と2人で街を歩いていた。母親がふと道路脇を指差して「あんなところにあんな看板があったかしら?」と言った。私はその看板が昔からあった気がしたが、「どうだろう」と曖昧な返事をした。看板は無かったかもしれない。
Profile
1990 京都府生まれ
Solo Exhibition
2015 “Untitled Photograhs”-Solo Exhibition, OFF Gallery / Tokyo, Japan
Group Exhibition
2016 DER GREIF Online Exhibition, Curated by Joerg Colberg / Augsburg, Germany
2016 DER GREIF A Process 2.0 -Group Exhibition Curated by Lars Willumeit / Tytano, Krakow, Poland
2016 New City Art Fair 2016 (Einstein Sudio) -Group Exhibition, hpgrp Gallery / NewYork, USA
2016 New Japan Photo (Einstein Sudio) -Group Exhibition, MIDORISO.2 Gallery / Tokyo, Japan
2016 "solos" APARTMENT vol .2 -Group Exhibition, A.P.S / Tokyo, Japan
Bibliography
2017 Terra Firma Magazine Issue. 04 / UK
2017 Terra Firma Magazine B&W Edition Issue. 04 / UK
2017 American A *Parip? Books / ESP
2017 LIFE FRAMER collection/ UK
2016 DER GREIF Magazine Issue. 9 / GER
2016 DER GREIF A Process 2.0 / GER
2016 Intelligence Magazine / CA
2016 DER GREIF -Guest Room- Joerg Colberg / GER
2016 PLAN Magazine Issue. 425 / JP
2016 PLAN Magazine Issue. 426 *Cover Photo/ JP
2016 niuhans-Journal-Interview / JP
2016 Wooly Magazine Issue.24 / JP
2016 Einstein Archives Magazine / JP
2015 NewJapanPhoto Issue.1 / JP
2015 Life is a Banana / FRA
2015 If You Leave Showcase / UK
2015 Mutant Space Photography / IRL
2015 The Latent Image / US
2015 Phases Photography Magazine / FRA
2014 Booooooom / CA
Website
Comment
一見すると、三ツ矢想がカメラが捕えた不思議な楕円写真ミリ秒(写真を見ていないので、この表現が正しいのかが少し心配です。)の写真は無邪気に見える。彼の写真は、長く見れば見る程、私の中でより精密で正確なものになっていった。それらは説明できない展開中のドラマのように忘れられない遭遇だ。視覚の奇妙さと私達の世界の感情的に歪んだ自然の描写である。
三ツ矢には、人々の不意をつく視覚的な物語を作り上げる特別な才能がある。
シャーロット・コットン(エディター)賞
私達の多くは、イメージに浸水されています。しかし、その膨大で過剰なイメージの中であっても、私達はイメージに心を動かされ、共有したいという気持ちに駆り立てられる。このイメージの氾濫の中において、三ツ矢は一つのイメージに立ち戻るというと特別な行動をとる事ができる。
写真以外の他のクリエイティブでは、その媒体が「創られたイメージなのか、撮られたものか」「嘘か本当か」と問われることはほとんどない。
何故、写真家だけはそのような質問に答える事を求められるのだろうか。
三ツ矢は、私達に作品が何のイメージかを問うだけではなく、クリエーションの本質への問いも残す。
本当に素晴らしい作品です。おめでとう!
デヴィット・トロ(DIS)賞
武村 今日子
-Luxury beyond Death-
Concept
日常の「当たり前」の中の不思議とそこに潜む本質に焦点を当てる。本作ではアジア諸国の法要で死者のために燃やされる紙製の金品「冥器」を撮影した。 紙製の富は煙を介して死者に届き、その懐を潤すとされる。この習俗によれば、一度肉体を去った死者は、死後の世界でふたたび人の形をして、洋服に袖を通し携帯で通話するのである。 この世で「本物の」通貨はあの世では紙切れにすぎず、 冥土の紙幣はこちらでは用を為さない。生きていれば億万の価値も死ぬ時にはゴミに等しいのならば、本当の価値はどこに存在するのか? 生まれてから死ぬまでずっと「生きている」私たちは、死の向こう側を知ることができない。ならば、私たちが生きているこの世界がある次元から見た死後の世界である可能性は否定できるだろうか?
Profile
1992 神奈川県生まれ
2016 ロンドン大学セントラルセントマーチンズ校卒
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武村は、ベトナムで行われている死にまつわる突出した儀式を
シンプルかつ洞察力のある考察を私達に提示した。
現代の消費者運動を強く反映した、“死を超える贅沢”の最も注目すべき点は、
生前、死者が持っていた物と同じ贅沢なアイテムを必要とし、親類が紙提供品(写真を見ていないので、paper offeringsが正確に何を指しているのかが定義できませんでした。)を死者の墓で燃やすという事だ。このプロジェクトは、私達の消費に対する執着を浮き彫りにするのと同時に、死後の世界に何が待っているのかについて疑問を提示する。
エミリア・ヴァン・リンデ (UNSEEN アーティスティックディレクター)賞
三保谷 将史
-Images are for illustration purposes-
Concept
カラーフォトグラムで制作。素材はスーパーマーケットに並ぶ日用品のパッケージに印刷されたイメージ写真。印画紙の特性により反転された色彩は、光の原理的な側面から見れば、物体に吸収され私達の目には届かなかった、いわば光の裏側であり、現実との物理的な接点を持つ光景でもある。本来容易に連想できたはずの具体的な情報に替わり、表出する不可解なイメージは、視覚媒質としての光を受け取るチャンネルが無数に在り、私達の視覚もあくまでその一つであるという隠喩を「印画紙の目」を通し垣間見ているようでもある。ウェブに写真が溢れ返るようになった一方、今作の素材である印刷物も嘗てないクオリティでの大量生産が続く。イメージ写真はそうした消費社会と複製技術の「いま」の一片であり、現代のファウンドフォト的性質も含む。フォトグラムは、素材の表面に残る網点のパターン、アルミや紙といったパッケージの素材感も含め印画紙に定着している。
Profile
1987 大阪生まれ
2015 ビジュアルアーツ大阪・夜間部写真学科卒業
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準備中
太田 睦子 (IMA エディトリアルディレクター)賞
宮地 祥平
-Untitled-
Concept
私の作品制作は男性同士のロールプレイと対人関係についての考察から始まりました。接写や大胆な構図、またはフラッシュによる露出オーバーで抽象化されたイメージは直感的で親密性すら感じられますが、全てはカメラに向けて作り上げられたパフォーマンスです。インターネットやアダルトグッズショップを介して出会った被写体と私自身が実際に演技、撮影するプロセスからは快感を得ることなくシュミレーションされた距離感や息苦しささえ感じられます。
Profile
1989 静岡県生まれ
2014 School of Visual Arts卒業
2019 MFA Photography Pratt Institute卒業予定
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宮地 祥平の男性がセックスをする写真は、挑発的だが写実的ではないとう事を私は賞賛する。年老いた男の裸は、一般の写真撮影と社会の性的関心において通常見ることのない情景である。宮地は彼らを隠すことなく抽象化し、最終的には、写真を撮影した彼自身が伝授者でありゲーム/パフォーマンスの参加者である楽しい場所へ私達を導く。
ブルーノ・ケシェル (Self Publish Be Happyディレクター / ライター / キュレーター)賞